室長の週刊ミュージックカラー
“色”を愛でること40年。『FASHION COLOR』も統べる会社の屋台骨・企画室の室長による色を感じる音楽案内。
#10 ジャズはスポーツのようなものなんだ
CHICK COREA「CHILDREN'S SONGS」
ハロー、室長です。
この連載もおかげさまで第10回をむかえました。
そんな記念の今回はチック・コリアです。
チック・コリアもマイルス・デイビスのバンドにいたことのあるアーティストであり、マイルス・デイビスのアルバムの中では『IN A SILENT WAY』や『BITCHES BREW』でエレキ・ピアノで参加しています。マイルス・デイビスがエレキ楽器を取り入れ初めた頃です。
マイルスのバンドを脱退してから1971年に『Retern To Forever』というアルバムを発表します。当時、大変話題になった作品です。あのころ私はまだ学生で吉祥寺の「Fanky」というジャズ喫茶によく行っていたのですが、『Retern To Forever』がかかった時には、それまでのジャズとは全く雰囲気の違う音楽で驚いたものでした。
この『Children’s Songs』というアルバムは1984年にリリースされたものですが、ライナー・ノートにチック・コリア自身の記述があり、それには「チルドレン・ソングス No.1を作曲したのは1971年です」とありますので、10年以上かけて作曲された曲のようです。最後の曲だけヴァイオリンとチェロが入っていますが、それ以外は全てピアノ・ソロというアルバムです。スペイン風なメロディーの入った爽やかな感じの演奏です。
チック・コリアに関して印象に残っているのは、チック・コリアとゲイリー・バートンのデュオのコンサートに行った際、最初の挨拶のときの服装がなんとジャージ姿なのです。明るめのグレイの上下のジャージを着て、靴は白いスニーカー。2人お揃いの服装だったと思います。まるでこれからジョギングでもするかのような服装です。「ジャズの演奏というのはスポーツのようなものなんだ」といっているような感想を受けました。その後、キース・ジャレットのコンサートに行った時も、キース・ジャレットも同じような服装をしていたように思います。
しかし、ジャズのコンサートはみんなそうかというと違います。ウェザー・リポート、マイルス・デイビス、東京JAZZなど、さまざまなJAZZのコンサートに行きました。どんな服装だったかは覚えていませんが、それなりのミュージシャンらしい服装をしていたように思います。1987年だったと思いますが、ライブ・アンダー・ザ・スカイでのマイルス・デイビスの服装は「俺は帝王なんだ」と言わんばかりの黒っぽい威厳のあるステージ衣装でした。
ともかく、チック・コリアとゲイリー・バートンのコンサートでの虚飾を排した服装は印象に残っています。
AmazonでCHILDREN'S SONGSをGet!
気に入っていただけましたら、
こちらをポチッとお願いします。
にほんブログ村